アイテムに宿る哲学を
シェアしていく
大城 琴美
バイヤー
2004年入社
Text and Edit / Yukiko Shinmura
Photo / Sho Ueda

服の背景にある世界観
バイヤーは、国内外問わず世界中の素晴らしいクリエイター、デザイナーたちに出会うことができ、そのつくり出される商品や世界観、哲学に直に触れることができる仕事です。お店に商品を届けるときには、その背景ごとしっかりと伝える。そこを丁寧にシェアすることで店頭での見せ方が変わり、お客さまの目に映る景色が変わります。
特にスーパー エー マーケットはその世界観の表現に注力しているお店で、共有した哲学と店舗スタッフの感性が入り混じり、ここでしか見ることのできない提案が実現できているかと思います。店頭での体験がお客さまにとっての新しい発見や喜びにつながっていたら、それが私たちにとっても一番嬉しいことなんです。

個性豊かなバイヤーチーム
この仕事には元々興味があって、入社2年目の社内公募制度に手を挙げたこともありました。ただ当時は勢い余りすぎて、店長に相談せずに挙手してしまったことを後悔。面接ではまだお店で学びたいことがあると伝えすぐの異動はありませんでしたが、1年後、コレクションのタイミングでパリ出張に声をかけていただきました。そこでの経験は今も買い付けのひとつの基準になっています。
帰国後にバイヤーとしての異動が決まり、今年で15年を迎えます。バイヤーチームは個性豊か。自分が先輩だというイメージや、誰々が後輩だという認識もいい意味でありません。それぞれに持ち味があって得意なことがある。対等の立場としてリスペクトしています。

好きという気持ちを大切に
買い付けることの怖さは自分が好きなものほどあったりします。その瞬間は全然わからない可能性にかけるってことがあるんです。
数年前に出会った〈BODE〉というブランドがまさにそう。当時まだパーソナルにつくった服が数型、しかもお家の中での発表という小規模なものだったのだけど私はものすごく感動しました。絶対かわいいと思ったけど、売れるか?という不安はつきまとう。ですが日本に届くとすぐスタッフから反応があって、お客さまにも好評で、その後、たくさんの方に評価されるブランドになりました。
こういう経験を重ねていくことで、自分の感覚に自信が持てるようになっていく。好きという直感は、これからも研ぎ澄ませていたいと思っています。

大城 琴美(おおしろ ことみ)
バイヤー
2004年入社
店舗経験を経てトゥモローランド業態のバイヤーとしてスタートした後、ギャルリー・ヴィーの担当に。スーパー エー マーケットなど新店舗の立ち上げにも参画。現在主に担当している店舗はスーパー エー マーケット、ランド オブ トゥモロー、トゥモローランド。